これはなぜ?

【春の話】



中国では、旧暦の元旦を「春節」と呼んで盛大に祝います。横浜中華街でも、「春節まつり」をして祝いますョ。
 「もう、すぐそこに春が…。」と感じられるころにやってくる春節は、伝統的な季節のお祝いの中でも別格。今年は1月24日でした。太陽暦が取り入れられた後もなじみある旧暦元旦を「春節」と名付け、人々はこの日を楽しみに迎えます。日ごろ顔を合わせない家族も帰省して一堂に会する機会であり、世の経済活動も一時停止。
 正月準備は12月23日のお祭り「祭竈王爺」から。かまどの神「竈王爺」はこの日天に昇って一家の1年の善し悪しを玉皇太帝に報告するので、ていねいにお送りするのだとか。これが終わると正月用の品物「年貨」を用意するのに忙しくなります。赤い紙の剪紙「窓花」を窓に貼り、めでたい図柄の多色印刷の「年画」を掛け、これまためでたい語句を二枚組みで赤い紙に書いた「対聯」を入り口の両脇に掲げます。餅の「年●」を蒸しあげ、さまざまな正月用の料理「年菜」を作ります。春節の前の晩「除夕」には家族がみな集まって大晦日のごちそう「年夜飯」を囲みます。高喜美さんの文にもあるように、にぎやかなこと。そして0時になるとギョーザ「餃子」を食べる! 0時は「子(ね)の刻」、「歳改まり子の刻になる(更歳交子)」という意味を込めて「餃子」を食べるとか(「交子」と「餃子」は発音が同じ)。この餃子をみなでワイワイ作るのがまた楽しい。
 「新年好!」「過年好!」「新禧新禧!」、少し硬く「恭賀新禧!」「新年快楽!」「祝賀新年!」…幸福と健康を願う言葉を交わし、お祝いのカード「賀年片」が届きます。龍が舞い、獅子が踊る春節です。
 21世紀が始まりました。みなさまにとって、今年がよい年になりますように!





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