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奮 HUN |
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筋流―この勢いは誰にも止められない。《マッスル(筋肉)ミュージカル2005バイキング》春公演が横浜みなとみらいの「マッスルシアター」で開幕だ!バイキングの面々が乗り込んだ海賊船がアジトに帰り着いたところから物語が始まる。跳び箱・MTバイク、卓越した身体能力に圧倒される。
この舞台に出演している王健(ワン ジェン)さんは71年生まれ、33歳。現在、中華街に近い横浜本牧に家族と居住する。
王さん、マッスルミュージカルには2年ぶりの参加。「体は人間の原点、筋肉を使ったミュージカルは新しいジャンルですが、楽しんでもらえるはずです。半端じゃないものを見せますよ。」同じ舞台に立つのは、フジTV4月からの新番組《海筋肉王〜バイキング》(毎日曜13時35分〜)でおなじみの体操のお兄さん佐藤弘道、トランポリンの中田大輔などなど。そこに「雑技・サーカスのヒーロー」王健が絡む。中国人出演者の常玉星・ビィ ウェンダンの2氏ともども中国雑技団出身である。
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王健さんは北京市に近い中国河北省に生まれ、石家荘にある河北省芸術学校雑技専門科を終了し、河北省雑技団に入団した。国営の雑技団は欧・米・豪等々海外公演も多く、また日本公演を毎年行って芸術文化交流に貢献する。中国全国雑技大会銀賞、世界サーカスフェスティバル第1回・2回ともに金メダルなど、受賞経験も豊富。
「なぜ雑技を始めたかって?両親が『芸術活動に進ませたい』と考えたからだけど、両親も雑技がどういうものか、本当はわからなかったようですね。」ご両親は高校と小学校の教師で、王さんは3人兄姉の末っ子。「両親には芸術という言葉にあこがれがあったかもしれない。」と笑う。
78年、王少年6歳。文化大革命終結後の中国では、教 育システムの再構築が進められていた。「雑技」はそれまで徒弟制度で個人から個人に技が伝えられていたのを、国家が管理し技術の伝達を統合的に進めることになった。この年、全中国で初めて河北省芸術学校に「雑技科」が創設される。省内対象のオーディションで6百倍の倍率をくぐり76名が入学、王少年は最年少であった。跳板(空中を飛び跳ねる技術)や組み体操の一番上での演技を期待され、軽い体格と身体能力を買われた。10人ほどがグループを作って1人の先生から技術を習得する体制。「入学時に決められていたから跳板を習ったけど、本当は好きではなかった。怖かったんですよ。」6年後に卒業したのは34人。王さんたち1期生が卒業した年に次の2期生が入学。河北省雑技団は現在、この1期の同級生が正・副団長、演出家などの幹部を務めているという。
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王健さん
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マッスルミュージカル2004 |
その雑技団を23歳で退団し、王青年はエージェントと契約して来日する。当初は遊園地のアトラクションに出演しながら活動開始。
「人間は経験を重ねていくうちに、今までやってきたことを一旦考え直し調整するものでしょう。」来日後、雑技が大嫌いでやりたくない時期も確かにあった。しかし王さんは、若いときにトレーニングした身体が武器だ!と気づく。「ハイレベルの身体能力を求められる場がたくさんあった。今の時代が、私の年齢に合っていたのかもしれない。」 |
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80年代以降に来日した新華僑が、経済・学問・芸能・音楽等々で活動する中でも、王健さんは異色の存在。テレビ・ラジオ出演多数、ミュージカルや歌舞伎の舞台、映画・CM等々、多彩な場で活躍中。愛知国際放送(ラジオi)では今年3月まで3年間、その国際感覚を生かしてパーソナリティも務めた。「ずっと舞台の中で過ごしてきた。これからも一生、舞台に立っているんじゃないかなぁ。」
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●春公演 6/5(日)まで
マッスルシアターにて
●大阪公演 6/9(木)〜6/19(日)
●夏休み横浜公演 7/16(土)〜8/31(水) マッスルシアターにて
マッスルミュージカル HP http://www.musclemusical.com
王健 HP http://pureweb.jp/~wangjian/ |
| (インタビュー 新倉洋子)
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