北京で日本語を学ぶ(1)

範苗苗(北京第二外国語学院学生)

イラスト/浅山友貴

 私は範苗苗、24歳。北京で日本語を学んでいる学生です。私の学生生活をご紹介しましょう。

  私が通う北京第二外国語学院(通称:二外)では、約1万人の学生が英語・日本語・韓国語・仏語・スペイン語・アラビア語・独語・マレー語などさまざまな言語を学んでいます。学生数が一番多いのは英語です。次に日本語の人気が高く、多くの人が学んでいます。本科(4年制)のほか、専門科(3年+2年制)、短期科(2年制)があり、学生はそれぞれが目的にあった語学を学んでおり、もちろん、中国語を学ぶために来た海外からの留学生もいます。

  二外は北京市朝陽区にあって、東環状5号線(五環路)の外側、八通線広播学院駅から徒歩10分ぐらいの所にあります。学校敷地の内外に学生用宿舎や留学生専用宿舎(留学生用はキレイで家賃が高い)もありますが、私は友人といっしょに北京市中心部の環状3号線(三環路)付近にアパートを借りて、通っています。

  学費は半年で約4千元(約6万円、1元=日本円で約15円)ですが、生活費などを入れると1年間で約2万5千元、大学に4年通うと最低でも10万元掛かってしまいます。日本にあるような学生がするアルバイト、学生が短時間・短期間に働くことができる職場というものがないので、生活は大変です。北京市内の共働き夫婦の収入が月5千元(約7万5千円)ほどですから、家計の負担にもなっています。

  学校の授業時間は1コマ2時間で、私の通う日本語学部では、通常、朝の8時から午前中に2教科の授業を受けます。教科は日によって異なり、文法・聴力(ヒアリング)・会話といった基本科目の他に、日本の歴史や地理・文化等も学んでいます。1クラスの生徒数は大体35人程度で、年齢は20〜30代がほとんどです。

  同級生にはいろいろな人がいます。たとえば、仕事で日本へ行ったがほとんどしゃべれず、中国に帰国後日本語の必要性を認識し再度勉強する人、中国の日系企業で働いていたが、日本語がしゃべれないため評価が上がらず辞職し、再度勉強しなおして日系企業で働くことを目標にしている人、また、日系企業に就職するためや、日本に留学するために勉強している人ももちろんいます。

  日本政府が主催する日本語検定試験で、2級以上に合格すれば日本の大学に直接留学できるため、日本のビザが取りやすく、2級未満ですと、日本で語学学校に通った上で大学に進学可能なためビザは取りにくいです。「1級」があれば日本の大学院に進学可能です。

  私が日本語を学び始めて2年、私も将来日本へ留学することを目指して日々勉強しています。
  毎日同じような、でも目標を持って学ぶ生活です。

  次回は、北京の学生の日常生活をもう少しご紹介しましょう。

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