
| フカヒレは、干しアワビ・ツバメの巣・干しナマコとともに中国料理の「四大海味(海産物)」の一つ。いずれも伝統的には本来「乾貨(乾物)」で流通する食材で、もどしたときの、ねっとりぷるぷるのゼラチン質素材が喜ばれます。 フカヒレは「フカのヒレ」ですが、食用の特別な「フカ」がいるのではなく、アオザメ・ヨシキリザメ・モウカザメ・ウバザメ・ジンベイザメ・イタチザメ・ホオジロザメ・シュモクザメといった「サメ」の、尾ビレや胸ビレ・背ビレなどのヒレが「フカヒレ」。 「フカヒレの宴」は古来、格が高いことで知られますが、フカヒレは一体いつごろから食べられてきたの? 確実なのは4百年くらい前の中国・明の時代とか。薬学書『本草綱目』に「サメのヒレを食用にする」と記載があり、別の資料によると、明代末の皇帝の料理にフカヒレ料理が出てくるそうです。 フカヒレ料理の代表《紅焼排翅(フカヒレの姿煮)》は、広東料理では、蒸して温めたフカヒレに、軽くとろみをつけたたれをかけます。また香港や広東では、フカヒレは繊維が太くて長いほど高級とされ、太い「金糸」のフカヒレは、「排翅」以上の価値があるとされます。 フカヒレのねっとりぷるぷるの食感と、そこにからみつくたれやスープの上質なうまみが、中国料理の醍醐味です。 |
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【菜香新館】《二人世界》 素材に味に、そしてスタイルにこだわりました。 気仙沼産毛鹿フカヒレの食感と、最高の味をお楽しみください。 ¥7,500 お一人様 1/15(月)〜2名様から承ります 糖心皮蛋皇 おすすめクリーミィピータン 鍋仔煮肉蟹 わたり蟹の潮州風煮込み 菜香摩加勾翅 気仙沼産もうかフカヒレの姿煮 鮑汁海鮮粗麺 香港直輸入粗麺、海鮮あんかけ 是日凍杏仁 本日のデザート |
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| 【珠江飯店】 紅焼大排翅(高級フカヒレの姿煮) |
【菜香新館】で、アオザメを使用した 《紅焼大排翅》をお召しあがりください 30食限定 |

![]() ![]() 調理する部分 |
アオザメの尾ビレ。左写真奥の骨部分は切り取って廃棄、手前側が「フカヒレの姿煮」になる部分。この状態で臭みはかなりきつい。柔らかくもどしながらいかに臭みを完璧に抜くか、これがポイント。 | |
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沸騰寸前の湯に乾いたヒレを入れて表皮をふやかし、その後火からはずしてしばらく置く。 | |
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水を入れ替えて火にかけ、沸騰寸前で火を止めゆっくり冷ます。この工程を3日間ほど繰り返す。表皮を取り除くタイミングを計るため、状態をこまめにチェック。この工程で臭みがだいぶ取り除かれる。 | |
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ペティナイフと指でふやけた皮と汚れなどを取り除き、きれいにする。手前にまだ骨の一部が付いている。 | |
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骨も取りはずし、食べる部分のみにする。 | |
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きれいにしたヒレを、竹網に重ならないよう並べて挟み、竹網ごと蒸す。ふっくらと張りがあり同時に歯ごたえも残して、もどしが終了。今回ここまで1週間かかりました。 | |
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上湯(シャンタン)とネギ・ショウガなどで下味を付け、ひとつひとつボールに入れて保存。 | |
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蒸して温めたフカヒレに、上湯(シャンタン)と中国醤油をベースにして作ったたれをかけて、アオザメ原ビレの「紅焼大排翅(フカヒレの姿煮)」が完成。厨師の技が光ります。 |
| 「排翅」と「散翅」と「金糸」 乾燥した原ビレを、形を崩さないようにもどしたものが「排翅」。きれいな馬蹄形をした尾ビレの「排翅」は、「姿煮」に利用する。 ヒレの繊維が1本ずつバラバラにほぐされたものが「散翅」。もどす途中で形が崩れたもの、小さな雑ヒレも利用できるので安価というイメージがあるが、「金糸」といわれるものは別格。 「金糸」は、繊維の間のゼラチン質をきれいに落として1本ずつにした特別に太いフカヒレのことで、ウバザメやジンベイザメなど大型のサメのヒレで作るので大変高価です。 |
「原ビレ」と加工品 フカヒレを、皮を付けて天日乾燥したものが「原ビレ」。サメには排泄機能がないので原ビレはアンモニア臭が強い。原ビレをもどして下処理をすませた状態で冷凍した品や、レトルト、缶詰も流通している。 |
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