上海のヘアサロン

保々 光輝(ヘアサロン経営)

 中国の中でも、上海の発展が目覚ましいのは皆様もご存じのことと思います。私は今年で上海生活5年目になりますが、上海は更に活気づいて、中心地、住宅街、至るところで新たに高層ビルが建ち、10年の上海万博会場も急ピッチで建設中です。地下鉄の整備も進み、いずれ地下鉄で生活するのに不便ないくらいに網羅されます。そんな上海ですが、通りを1本隔てればまだまだ古き上海の姿を多く残し、上半身裸で歩く人や、人力三輪車のタクシーなども見かけます。

  私は、美容専門学校の通信科を出て、日本で3年間勤務しました。海外で働いてみたいという思いから、当時、千葉県にある会社が上海に出店しておりましたのでそこにコンタクトを取り、旅行がてら見学に来て、上海行きを決意しました。そして1年半前、虹梅路にヘアサロン【AGITO】を開店しました。日本人スタッフは私を含め4人、中国人スタッフが15名います。場所がら、お客様は日本人が6割、中国の方は裕福なお客さまになりますね。

 上海には、カット料金5元(日本円で約80円、1元=約16円)の路地裏で切るような所もあれば、高級住宅街の中にあるサロンでカット料金6百元(日本円で約9600円)と、ピンキリです。相場は50元前後といったところでしょうか。日本人スタイリストですと、カット料金2百元〜4百元と、日本と同じくらいの価格設定になっています。上海に住む日本人は5万人とも、それ以上ともいわれ、日本人が在籍するヘアサロンも20店舗近くあります。日本の美容のレベルは国際レベルに十分達していて、日本人の丁寧な仕事は国際的にも高く評価されています。

  ところで中国では、日本のような理容・美容の区別がなく、また、今現在、日本のような国家資格の美容免許はありません。免許がなくても仕事をすることができますが、近い将来、これは変わってくることでしょう。

 上海にはいろんな所から人がいらしています、香港・台湾・シンガポール・マレーシア…。それ故か上海女性は、一つの流行を追いかけるより、自分に合ったスタイルを求めるようです。ただ、ヘアスタイルをいえば、今まではロングスタイルがほとんどでしたが、今年は日本と同様ボブが流行しています。常にオシャレできれいでいたい、という思いは、日本と同じです。日本の化粧品ブランドは人気があり、その他国際的なブランドもすべて手に入るようになりました。中国の中でも上海は特別な感じがします。

  新旧が入り交じり、独特の雰囲気のある上海、このエネルギー溢れる街は毎日が魅力的で飽きさせません。そんな所を美容という仕事を通じて、もうしばらく見ていきたいと思っています。

  あなたも上海で美容の仕事をしてみませんか?【メール hobo5@mac.com


 イラスト/浅山友貴

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