これはなぜ?

【龍の話  その三】



今年は龍の年、龍にまつわる言葉にはどんなものがあるのかしらん?
 想像上の動物でありながら、「龍」は中国人にとって民族のシンボル。現代でも人々は自らを「龍の子孫」と思っています(龍の話1・2は豆彩2号・3号にあり)。
 そんな「龍」だから、言葉の上でも別格、吉・権威・畏敬・聖なる意を含んでいます。そんな言葉のいくつかを。
 龍…ドラゴンのほか、天帝の子すなわち天子・君主を指し、優れた人、非凡な人、英雄、名馬の意味があるんですって。それで天子にかかわるものには「龍」が付くそう。龍位…天子の位。龍顔…天子のお顔。龍床…玉座。天子の寝台。龍徳…天子の徳。龍飛…天子が位に就く。龍帰滄海…天子が崩御する。龍鳳…優れた才能・人物。龍駒…将来傑物になりそうな優れた子供。
 画龍点睛…龍を描いて最後に瞳を描き入れる、物事の要となるところ、最後の仕上げによりことが完全になること。龍頭蛇尾…龍のりっぱな頭にヘビの尾、初めは盛んだが終わりはふるわないこと。龍蛇混雑…玉石混淆(こんこう)の意。龍生九子…龍は9匹の子を生むが、子はそれぞれ好むところがあり龍にはならないといいます、同じ親から生まれた子でもそれぞれ違うことのたとえ。そういえば龍のオス・メスって?
 ところで中国料理のメニューに「龍」の字を見ることあるでしょう。中国語で龍蝦(ロンシャー)はイセエビ類を指しますが、「龍」とあるとその食材にはイセエビ・オマールエビなどの大型のエビが多く使われます。そしてヘビの肉もメニューには「龍」字で載ります。ちなみに料理名に「虎」とあったら、それはネコの肉。メニューに「龍虎闘…」とあればヘビとネコの肉の料理、広東料理の一品デス。


 


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