フカヒレ、燕の巣が食べられなくなる?


 From香港【小熊猫】

"よしきりざめ"さんの
【サメの部屋 】


 「Asian通信」と題しまして始まりましたこのコーナー、中国をはじめとしてアジアの様々な国のおいしい?ニュースをピックアップし皆様と共に新しいおいしさを考えていくコーナーを目指しバクシンシテ参ります。 それでは創刊第1号でありますので創刊号らしい話題を一つ…。

 '97といえば皆さんもご存じの通り‘香港返還’の年です。全世界が注目する中での香港返還前の大フィーバー、返還後どうなる?や返還前のひともうけ的なニュースばかりで食傷気味の方もかなりいらっしゃったのではないでしょうか?そのような中、筆者は一つの重大なニュースをゲット。ひょっとしたらこれは香港返還よりも…

 21世紀には燕(つばめ)の巣がたべられなくなるであろうという事はうすうすは感じていたが、なんとあのフカヒレまでもが…ムムッこ これは…

 今年6月に2年に1度の、あのワシントン条約会議が開かれます。そこで、WWF(世界自然保護基金)という機関がフカフレと燕の巣の取引禁止か制限を提議する予定なのだとか。同基金は、世界のサメ捕獲量を調査中だが、サメの骨や肝臓を原料にした健康薬ブームも手伝い、サメの水揚げはうなぎのぼりで、近い将来絶滅の恐れがあるというのだ。

 あの海のギャングと呼ばれているサメが絶滅?南の島へ旅行に行くたびにサメとなまこだけは絶対になくならないであろうと思っている筆者にはどうもピンとこない。海の中で天敵はほとんどいないであろうし、クジラのように出産間隔が数年から10年ということもなく、毎年出産し1度に数個から100個以上の卵を産み落とすのだ。サメが原料の漢方薬がブームだといっても、フカヒレとは違う部分を使うのだから1匹で兼用でき合理的なはず。

 燕の巣は過去ワシントン条約会議で輸出入制限の提議が何度かされており(可決はされていない)主要輸出国のインドネシアが輸出を停止したい旨を表明している(絶滅の危機か?)ことから、ひょっとすると今世紀中に食べられなくなる可能性は高いであろう。条約にクジラが書き込まれたおかげでクジラ肉が高級品になったどこかの国の例もある。燕の巣はいたしかたないとしてもフカヒレだけはかんべんしてもらいたいものだ。もし禁止なんてことになったら、香港返還どころではなくなってしまうかもしれないのである!?

それにしても中華料理(特に広東料理)の食材はなぜかワシントン条約に入っているものが多い。まあそれだけ中国人は胃袋のふかい民族であるということの証明でもあるのだが…。



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