Asian通信

鍋奉行もびっくり!
恐怖の火鍋病

【From中国】

 火鍋 それは言わずと知れた中国風シャブシャブのこと。食する者を魅了してやまないその円形の鍋の中では絶妙のハーモニーが奏でられています。香港ではもとより、近年日本でも専門店が増え始め、大手メーカーも火鍋めんなどというインスタントラーメンを発売するに至るほどその人気はうなぎのぼりのようです。
さてこの火鍋ですが読んで字の如くお味はveryホット!中でも四川省はその気候風土に起因し超激辛で有名です。 今回は、この四川省の重慶市でここ数年来流行(はや)っている『火鍋病』という奇妙な病気?の話をお届けします。

  四川の人民は火鍋が大好きである。しかし、ここ数年なぜか毎日取り付かれたように火鍋を食べたくなり、火鍋のにおいをかいだだけでよだれが止まらず、火鍋を欠かした日は気分がすぐれないという人が増えているという。ムムッ火鍋マニアか、火鍋フェチか「きてるねきてるねー!」してその原因は?

 重慶市公安局が市内80件の火鍋屋を抜き打ち検査したところ、なんと42件がスープにケシの実を入れていたそうな。ケシとはご存じのようにアヘンの材料、それをダシに使っていれば中毒するのは当たり前、ヤミ鍋ならぬヤク鍋に人民は「パブロフの犬」状態であったのだ。店側では「隠し味にケシの実を入れるとダシがおいしくなる、究極の調味料」なんてうそぶいているらしい。重慶市当局は大いに憤慨「ケシを使っていた火鍋屋は、財産を根こそぎ奪うほど徹底的に罰すべし!」と檄(げき)を飛ばしている。(アヘン戦争のあった国ですから当然、徹底的にやりますよね)

 日本の有名エスニック料理店でカレーの隠し味に漢方胃腸薬を使うと聞いた事があるが、この火鍋に比べたらかわいいもんです。しかし、四川の火鍋でこの状態じゃあ、タイのタイスキは大丈夫なの?なんて変な気をもんでしまう筆者ですが、タイの魅力にとりつかれた若者が多い今日このごろ、あっても全く不思議と思わせないところがアジアの純真といわれるゆえんでしょうか?

 タイスキ、シャブシャブ、火鍋食べ、コークを飲んで気分はハレルヤ ああっ 合掌!
よい子はくれぐれもまねしないように!



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