これはなぜ?

【服の話】



 女性の着るチャイナドレスって魅力的。中国の女性は昔からあの形のワンピースを着てるの?

  昨年の夏からチャイナドレスがはやってますね。一時は街なかでチャイナドレスそのものを着ている女性もたくさんいました。 今は、マオカラーといわれる立ちえりやスリットなどを部分的に取り入れた、落ち着いた物を見かけます。

 古代中国では、筒袖あるいは広い袖で、体の右前で布を重ね合わせひもを腰の部分で結ぶという、日本の着物にも似た衣服が着られていました。

 しかし、今のチャイナドレスは中国語では旗袍(チーパオ)と呼ばれるように、もともとは満州族の服だったのですね。

 今中国の人口の90%は漢族、少数民族である満州族は0.8%というところでしょうか。でもこの満州族、清王朝を建国し、20世紀初頭辛亥革命で中華民国が建国されるまで約300年に渡って中国を支配した民族なのです。もともとウマに乗る狩猟民族だったので、その衣服もスリットが入り、基本的には男女同型でした。清朝の時代の漢族の女性はツーピース型の衣類が主でしたが、1920年ころから旗袍を着るようになり、ついには中国女性の普遍的な服装になったというわけです。それには二つの理由があり、一つは経済的、材料が少なくて済むということと、もう一つは旗袍が女性を美しく見せるということからのようです。そして西洋式の洋服の影響を受け、体にピッタリになるよう改良が加えられ、30年代にはもとの形から離れて今のチャイナドレスの形になったといいます。

 着丈、袖丈、えりの高さは時々の流行があります。横浜中華街には、採寸はこちらで、縫製は上海でするという専門店もあります。あなたも一着いかがでしょう?

 


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