これはなぜ?

【絵の話】



 中国料理店で見かける絵や模様には、魚、はす、「ボタンと鳳凰」など、パターンがあるよう、なぜ?

 中国人の結婚式に、「喜」の字が二つ並んだ「ダブルハピネス」の紙が所狭しと貼られるのはごく一般的。これは宋代・王安石が、自分の結婚の場に進士の状元に合格したという知らせが届いたことを喜んで、初めの「喜」の横にもう一つ「喜」を書いて門に貼り喜びに浸ったことからといいます。

 吉祥を表す図案は昔から人々の生活に密着しており、長い歴史を経て今に伝えられています。人々は絵や図を見るとその意味するところが分かるのですね。図案は内容が豊か、民族の理想を表しており、文化の象徴ともいえるものです。龍をはじめとする動物・植物・文字・符号などが、彫刻・刺繍・絵画・染め物などに表現され、あるいは「年画」や「剪紙」、また少数民族の服の図案に生かされています。

老人が桃の実を持ちシカとコウモリが描かれた絵などご覧になったことありますか?コウモリは日本では不吉なイメージがありますが、中国語では「福」と同じ音なので昔から好まれており、シカは中国語で「禄」と同じ音で厚禄を、桃の実は「長寿」を表すという具合で、この絵は「福禄寿」という人々の願いを表現しているわけです。

ところで「おいしさネットワーク」の菜香グループのシンボルマークは「太極図」。古代中国の宇宙観で万物を構成する本源を意味しますが、その図案のもつ構成美はたいそう好まれ、数々の優美な吉祥図案に応用されています。

 「二匹のなまずとみかん」の絵は「年年、吉祥意のごとし」の意味、なぜかって? 中国料理店に掛けられている絵や図案も、込められている意味をなぞ解きのように考えるとおもしろい! ですよ。

 


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