音楽の愉しみ

オペラのすすめ




 このコラムは今回が最終回。読者に感謝しつつ次のようなメッセージを送りたい。それは「音楽はすばらしい、オペラは楽しい」ということである。
 赤ちゃんに音楽を聞かせると笑顔がこぼれ、体はリズムをとる。またお年寄りが歌ったり楽器をたたいたりして免疫機能を高め、ボケの改善を図るという音楽療法もある。音楽のもつ不思議な力、それがなんなのか私にはわからないが遠い時代にヨーロッパに発し、全人類の遺産としていろんなジャンルで花開き人々を癒し楽しませてくれている。音楽は実にパワフルで魅力的である。
 さて私のオペラファン歴はたかだか10年、膨大なオペラ世界の入り口をウロチョロしているにすぎない。一本のオペラは2時間からの上演時間を要するが仕事を持つ身で子育て中ときては悲しいかな指をくわえるしかない。オペラはやはり子供の手が離れ経済的時間的に多少余裕ができてからというのが率直なところ。有名オペラ座の引っ越し公演は本場物の感動をもたらすがとても高い。私は東急文化村が主催するオペラの愛好者だが毎年よい企画で新人や才能ある中国人歌手も登用し斬新な演出と公演を行っている。安くてよいオペラを見つけできるだけ何回も見ることをおすすめしたい。オペラは聞くほどに味わい深くなる。
 これまで主に西欧のオペラについて紹介してきたが中国にもオペラはあり、それは京劇であり粤劇(えつげき)でありそれぞれ充分魅力的である。次には鑑賞して楽しむだけでなく、なんとか自身たちの力で演ずることができればすばらしい。人生80年ということだから、じっくり楽しみ夢は大きく持とう。

 


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